子供 バイリンガル
外国でバイリンガルに育てることって簡単なように思われていますが、実はけっこう大変なんです。アメリカで子育てに励むお母さんのご意見。
小さなバイリンガルの悩み
バイリンガル(bilingual)、英語が好きな人、英語を勉強している人なら誰もが憧れるのではないでしょうか。もちろん私もそのうちの一人です。そしてよく、「アメリカに住む日本人の子供はバイリンガルになれていいよね」なんて話も耳にします。
でも実際アメリカに住まれている方、アメリカで子育てされている方はそれが夢物語だということを身にしみて感じているのではないでしょうか。バイリンガル教育には想像以上の努力が必要になります。もちろんまわりの大人も大変ですが、子供だって大変なんです。
日本語の方が簡単、英語の方が簡単、など捉え方は子供それぞれです。それは育って来た環境など理由は様々だと思います。そんな中、彼らは小さいながらに日々脳みそをフル回転させ、日本語と英語のあいだで葛藤しているはずです。もちろん子供は言語を習得する際に、文法が、主語が、なんて考えているわけではありません。
聞いて、真似して、時には間違えて、と覚えていくものです。その過程で日本語と英語の違いという壁にいろいろと出くわすのです。例えば、「おいで!」と子供のことをお母さんが呼んでいます。子供は「今行くよ〜!」と答えるのが日本語ですよね。
でも英語だとどうでしょう。「Come here!」と呼ばれた子供は「I’m coming!」と答えるでしょう。でも日本語が強い子供は「I’m going!」と言ってしまうかもしれません。英語の得意な子供は「今来るよ〜!」といった答え方になってしまうかもしれません。
他に子供を混乱させるものと言えば、答え方の違いではないでしょうか。「おなかすいてないの?」と聞かれ、すいていなければ「うん。」と答えるのが日本語ですが、英語だと「Aren’t you hungry?」と聞かれ、すいていないのであれば「No.」と答えなければなりません。
日本語の感覚で「Yes.」と答えると「おなかがすいてる!」となってしまいますよね。書いているだけでも少し混乱してきそうですが、この感覚の違いがなかなか掴めない子供も多いのではないでしょうか。
ほんの一部を例に上げましたが、日本語と英語の違いで子供が混乱するのはもちろんのこと、それを説明するのもとても難しいものです。辞書や文法書の通りに教えても、もちろん子供には通じませんし、余計に混乱を招いてしまうだけでしょう。
最悪の場合にはどちらかの言語を嫌いになってしまうかもしれません。これにはまわりの大人たちが根気強く付き合っていくのが一番なのかもしれません。もちろん子供ですから間違うのは当たり前といえば当たり前です。一つの策としては、まわりの大人たちがしっかりとお手本になるような日本語、もしくは英語を話してあげることが有効なのではないでしょうか。
そう考えるとするならば、まわりの大人として、言葉遣いには一層気を付けないといけませんね。なんていったって子供は真似ることがとても大好きで、上手ですからね。
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