3/01/2015

アリゾナ バイオスフィア2

ツーソン biosphere

アリゾナ州ツーソンの近くの町、オラクルには人里離れたところにバイオスフィアがあります。バイオスフィアとは、人類が火星に移り住んだときのことを想定して建てられた人口のドームのことです。

この人口のドーム内には様々な種類の植物が植えられ、池には魚が泳ぎ、人が安全に歩きまわれるようにコンクリートでできた通路があります。このバイオスフィア内の酸素は全てこの植物から作られています。火星には酸素がないので、火星に移住後にこのドーム内の植物から酸素を得ることを計画して持ち込まれました。

そして火星には水もないので、このドーム内の水だけで生活できるかということも踏まえて池が作られました。人類が火星に移動するときには、植物と水、土、動物を一緒に連れて行くことを考えて作られました。

アリゾナのバイオスフィアは1960年代から計画化され始め、91年に出来上がりました。91年から2年間に渡って、実際に男女各5人の科学者がこのバイオスフィアで実験生活を行いました。
医者一人だけ一緒に連れて行き、この2年間は外に全く出られず、バイオスフィア内だけにて生活するという試みでした。

この実験において、得られた情報はとても価値のあるもので、バイオスフィア内で何ができて何ができなかったかという報告書ができました。アリゾナのバイオスフィアは総額300億円かけて作られた大規模の人工自足ドームです。日本にもバイオスフィアJという名前でバイオスフィアがあるのですが、アリゾナのが一番大きく、世界でも名の知れたバイオスフィアです。

現在に至るまで、このバイオスフィア内では科学的な実験が行われています。毎日1時間半に渡るツアーも開催されているので、詳しく知りたい人はツアーに参加するといいでしょう。ツアー費は入場料の20ドルに含まれています。

ただ科学用語がたくさん使われるので、英語で日常用語が問題なくできても、専門用語を英語で知っていないと、完全に理解するのに苦労します。今回は科学の知識豊富な研究者の人と一緒に行ったので、とてもわかりやすく説明してくれました。

このバイオスフィアは、ただの観光客ツアーとしての魅力だけでなく、その真義を理解するとてもいい最先端科学ドームだと言えるでしょう。

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